めざせ再就職!

再就職を助けてくれる支援員さん
私の通った就労移行支援では、再就職のサポートをしてくれました。
ほかの事業所のことは分かりませんが、担当の支援員さんにも恵まれ、とても親身に対応してもらえたと感じています。
希望する求人を伝えると、支援員さんが企業へコンタクトを取り、会社見学や現場実習(可能であれば)の段取りまで進めてくれます。こうして障害者雇用での就職活動に入った私は、実際の企業見学と実習へ行くことになりました。
企業実習 1社目
1社目は中小企業で、工作機械がたくさんありました。企業のWebサイトには新型機械の導入や、従業員でBBQをしている様子などが事細かに紹介されており、雰囲気も良さそうだと感じていました。
障害者雇用の合同面接会で説明していた方は現場の方ではありませんでしたが、一生懸命さが伝わってきました。実際の作業現場を見てみないと分からないと思い、まずは見学へ行きました。
社内は整理整頓されていて好印象でしたが、一緒に見学した利用者さんは「前に勤めていた会社と雰囲気が似ている」と言い、見学だけで実習には進みませんでした。一方の私は作業に興味が湧いたため、実習を希望しました。企業側に相談したところ「2日間だけなら」と受け入れてもらえることになりました。
初日は担当の指導員がついて、工作機械で作られた製品の簡単なバリ取りや仕上げ加工を行いました。最初は丁寧に説明してくれたのですが、現場の仕事が立て込んでいたこともあり、次第に教える余裕がなくなってしばらく放置状態になってしまいました。会社として拡大している時期で、人手不足というのが本音だったのだと思います。指導員自身も「自分も同じような状況で仕事を覚えた」と言っていました。
さらに現場には外国人労働者もいて、日本語と外国語が入り乱れていました。日本人と外国人の意思疎通がうまくいっているようには見えず、片言の日本語を話す外国人スタッフとのやり取りは想像以上に大変でした。意味の分からない言葉に一生懸命対応しようとすると頭がおかしくなりそうで、ストレスが溜まる一方でした。しかも話は中途半端なままどこかへ行かれてしまう始末です。
こんな状況で働けば、うつが再発するのは目に見えています。私にはこの職場は無理でした。「身振り手振りでなんとかなる」というのは現場の仕事では嘘で、ちゃんと日本語でやり取りできないと対応できません。
企業実習 2社目
2社目は、名前を出せば誰もが知っている大企業です。合同面接会を経て、1週間の実習を受けることになりました。
初日の午前中は安全教育を受けました。実習生が私1人だけにもかかわらず、安全担当の方がマンツーマンで講習をしてくれたことには驚きました。工場内で起こった実例や保護具についての説明も徹底しており、1社目と比べて「さすが名だたる大企業だ」と感心しました。
しかし、実際の仕事内容は健常者と変わらないハードなものでした。毎日1万歩から多いときで2万歩も歩き、工具を使った流れ作業を行います。建屋内にはスポットクーラーがあるものの、作業中は動き回るため冷風に当たり続けることはできません。現場の方も「夏場は家に帰ったらバタンキューだ!」と笑って話していました。
現場の方々は本当に良い人ばかりで「うちにおいでよ」と誘ってくれましたが、このハードワークに私の体は耐えられそうにありませんでした。たとえ寒暖差は乗り越えられたとしても、疲労で動けなくなるのは目に見えています。もって1か月、いや2週間でパンクしてしまうと感じました。
私はうつ病と診断されてから、休んでも疲れが抜けにくい「易疲労感(いひろうかん)」の症状を抱えています。仕事量が多いと回復が追いつかず、たった1週間の実習でも土日は起き上がるのが大変なほどでした。
月曜日にはなんとか就労移行支援に通えましたが、このまま無理を続けてもいつか限界が来ます。自分のためにも、親切にしてくれた職場の方々に迷惑をかけないためにも、大変雰囲気の良い職場でしたが辞退させていただきました。
「健康な人でも大変な職場なのに、なぜ障害者雇用で募集をかけたのだろう」と疑問に思う部分もありましたが、そこまでして雇用枠を確保しなければならない事情があるのかもしれません。とはいえ、自分が勤めて力になれないのなら、そんなことを考えても仕方がありません。こうやって他人のことまで考えすぎてしまうのが、うつ病の良くない癖なのだと改めて気づかされました。
障害者雇用だからといって、必ずしも働きやすい仕事ばかりではないと実感しました。精神障害を抱えながら普通に働くことの厳しさを痛感し、当初希望していたフルタイム勤務から路線変更を余儀なくされました。
収入は減ってしまうかもしれませんが、長く働き続けるために、これからはパートタイムの仕事を探していうことにしました
パートタイムでの仕事探し
パートタイムに路線変更したタイミングで求人情報を見ていたら、大手企業での搬送・運搬ワークの募集を見つけました。 祝日も休みで福利厚生もしっかりしていたため、早速、就労支援員の方にお願いして見学させてもらうことになりました。
見学した際の感想ですが、現場では同じうつ病を患った方が1人で作業をしていました。障害者雇用なので当然かもしれませんが、以前実習を行った中小企業2社には自閉症の方が1名いたものの、今回の企業にはいませんでした。
その中小企業の自閉症の方は黙々と作業するタイプで、自分の気持ちを伝えるのが少し苦手なご様子でした。悪気はないと分かっていても、当時は少しぶっきらぼうに感じてしまった部分があります。私自身に余裕があればまた違った対応ができたのかもしれませんが、当時は自閉症の特性を知らなかったこともあり、壁を感じたまま実習が終わってしまいました。たった2日間ではどうすることもできませんでした。
その点、今回見学した職場の方は自分と同じうつ病を患っている方だったため、見学の際にお話ししても違和感なくスムーズにコミュニケーションが取れました。そのため、思い切ってこの求人に応募することにしました。
待遇が良かったこともあり、この求人はかなり人気が高く複数人の応募があったそうです。詳しい状況までは教えてもらえませんでしたが、私の面接の後にも別の方の面接が控えていると聞きました。
採用後に、見学の時にお世話になった方と一緒に仕事をした際、「あの見学の時は、あなたを含めて5人の見学者が来たんだよ」とおっしゃっていました。
おかげさまで無事に採用され、パートとして就職することができました。




